ビジネスフォン故障時にまずはチェックする5つのポイント

会社で使っているビジネスフォンが全部いきなり使えなくなった!
そんな時に考えられる原因はいくつかあるのですが、勝手にあれこれ扱ってもいいの?と不安になりますよね。

故障の症状、そしてその症状の原因によってはいろいろ扱うと、症状悪化に繋がる場合もあります。

そこで、ここではまず自分で出来る範囲での原因追究を紹介していきます。

チェック1:主装置(PBX)の電源が抜けているまたは、OFFになっている

もしかしたら、そもそも電源が入っていないという場合が考えられます。
素人でも一番確認しやすいことだと思います。念のためにまずは以下のことを確認しておきましょう。

  • 主装置(PBX)の電源コードがコンセントにしっかりとささっているか(何かにひっかかって抜けていたり、抜けかけの状態になっているかもしれません)
  • コンセントの電源は正常に働いているか(他の電子機器のコンセントをさしてみて確認してみましょう)
  • 主装置(PBX)に電気を流しているブレーカーは落ちていないか
  • 主装置(PBX)の電源がOFFになっていないか

チェック2:主装置(PBX)の故障

主装置(PBX)の電源のON/OFFを切り替えてみて、しばらく時間を置いてみてもビジネスフォンが復旧しない場合は、主装置(PBX)事態の故障が考えられます。
故障しているとこれ以上、どうしようもないので、業者やメーカーに問い合わせましょう。

チェック3:ケーブルの配線不良

ケーブルの配線不良が原因でビジネスフォンに障害が起こっている場合が考えられます。
ケーブルの配線不良とは、「ショートしている」という状況です。

一度に多数のケーブルがショートしてしまうと、主装置(PBX)自体がダウンしてしまうこともあります。
ここでよく「ショート」と「断線」を同じことだと勘違いされる方は多いですが、まったく別の症状です。

ショート
電気が流れる状態ではあるが、電源から流れてきた電気が電気を消費する機械(ここではビジネスフォン)を通らずに、近道をして電源に戻ってしまう状態のこと。

断線
電線が切れてしまい、電気が電気を消費する機械(ここではビジネスフォン)まで流れなくなっている状態のこと。

この、「ケーブルがショートする」時によくあるパターンは

  • デスクなど、什器の下敷きになっている
  • フロアがOAフロアの場合はそのOAフロアの脚の下敷きになっている
  • 湿気や清掃時など配管のなかが水浸しになっている
  • 熱や経年による劣化

などです。

一度、ケーブルが何かの下敷きになっていないか確認しましょう。ケーブルが何か重たい物に圧迫されていたらその物をどけて、ビジネスフォンや主装置(PBX)の電源を切って、再度入れてください。
しばらく様子をみてみて、治ればこれで解決ですが、治らない場合は別の原因でショートしている場合があります。
しかし、なかなか素人では見つけれないため、業者に連絡してみましょう。

チェック4:IP電話の場合/スイッチングハブの故障

オフィスでIP電話を使っているところは多いと思います。
また、主装置以外に、IP電話を接続して呼制御(SIP)サーバー通信が優先されるようにネットワーク構築してくれるスイッチングハブを利用しているところもあるでしょう。
もしかしたら、このスイッチングハブが障害の原因になっているかもしれません。

スイッチングハブの電源は入っていますか?

LANケーブルを接続して使用するIP電話は、LANを分岐するスイッチングハブからの配線が基本となります。

まずはこのスイッチングハブの電源が入っているか確認しましょう。また、一緒に電源の差し込み状態も確認しましょう。

LANケーブルが抜けていませんか?

接続すべきLANケーブルが抜けていないか確認しましょう。
正常にささっていない場合もあるので、一度抜いて、再度さしてみるのもいいでしょう。

リンクランプが消えていませんか?

リンクランプが消えているLANケーブルがある場合は、一度抜いて、再度さしてみましょう。
それでもリンクランプが付かない場合は、端末(ビジネスフォン)が故障していたり、リンクランプが消えているポート(差込口)が故障していたり、LANケーブルが断線している可能性が考えられます。

ブロードキャストストームを起こしていませんか?

ブロードキャストストームとは・・・
ループ状のネットワークにブロードキャスト(一斉配信信号)が流されると、転送が無限に繰り返されて同じ経路を延々とブロードキャストが巡ることになり、帯域がブロードキャストで埋まって回線がパンクし、ネットワークがダウンすることです。

ループ状のネットワークとは、ネットワークに障害が発生しても通信が断たれないよう、障害箇所を迂回するために複数の経路を持っているということです。
そのそも障害対策でもある、ネットワークのループですが、LANにおいてはブロードキャストストームのように問題を起こすこともあります。

例えば、

  • スイッチングハブ1→LANケーブル→スイッチングハブ1
  • スイッチングハブ1→LANケーブル→スイッチングハブ2→LAMケーブル→スイッチングハブ1

上記のようにLANケーブルをさし間違えているいると、ネットワークがループ状態になり、ブロードキャストストームが発生してしまいます。
このような接続状態になっているところを確認して、該当するLANケーブルを抜かなくてはいけません。
しかし、どこが該当しているLANケーブルかなどなかなか素人では確認しにくいので、専門の業者に見てもらうのがいいでしょう。

チェック5:主装置(PBX)の基板の故障

ビジネスフォンは主装置(PBX)内部に備え付けられている基板の設定によって、内線や外線をせつぞくしたり、転送を行ったりしています。
また、基板は、パッケージやユニットとも呼ばれています。
基板は大きく分けて、以下のような種類に分けられます。

  • 内線系の基板(多機能内線、ISDN回線、長距離内線など)
  • 外線系の基板(アナログ回線、専用線、VOIPなど)
  • 制御系の基板(CPU、PB信号など)
  • 機能系の基板(ボイスメール、会議通話など)
  • 電源系の基板(主装置(PBX)内の電流電圧の変換など)

この基盤が故障してしまうと、もちろんビジネスフォンにも障害をきたしてしまうのです。
これらのどの基板が故障しているか確認できれば、事前に業者に伝えて基板を用意してもらうことができます。

しかし、どの基板が何に使われているかなど素人では分かりにくく、そもそも主装置を開けて中の基板を見るというだけでも機械が苦手な人にとってはハードルが高いので、結局は速やかに業者に連絡するのがいいでしょう。

まとめ

  • まずは基本的な、コンセント、電源、ケーブルの差し込みなどを確認し、電源をON/OFFしてみたり、コンセントやケーブルを抜き差ししてみましょう。
  • ケーブルなどは重たい物の下敷きになってしまうような場所に配線されていないか、何かにつぶされていないか確認しましょう。
  • 主装置内のことはより専門的な知識と技術が必要となるので、原因が主装置の内部にあるという場合には専門業者に連絡しましょう。

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