ビジネスフォンの突然の故障を予防するのに一番有効なのが、保守サービスを受けることです
もちろん、保守サービスは有償のサービスです。
ビジネスフォン購入の際に一緒に加入する場合がほとんどであり、業者によって保守サービスを用意しているところもあれば、通信キャリアが提供している場合もあります。
また、一言に保守サービスと言っても、種類は様々。
では、どんな種類があるのでしょうか。また、保守サービスの具体的な内容とはどのようなものなのでしょうか。
ここでは、是非入っておきたい、ビジネスフォンの保守サービスの種類と具体的な内容についてご説明します。
それぞれの環境やビジネスフォンの使用用途に合った保守サービスを見つけてみてください!
保証と保守の違い
まず、理解していただきたいのが「保証」と「保守」の違いです。
よく保証と保守を同じものと思われがちなのですが、実は大きく違ってくるのです。
保証
ビジネスフォンの保証というのは、一般的に「メーカー保証」のことを指します。
メーカー保証は新品で購入したビジネスフォンに限ります。
ほとんどが購入から1年間の保証期間がつけられており、保証期間内の故障であれば無償で交換できたり修理依頼ができます。(※無償の範囲には条件があります。)
しかし、業者によっては1年のメーカー保証が終わっても延長で保証が組めるサービスを提供しているところもあります。もちろん「保証」なので無償です。
一方、中古ビジネスフォンの場合は、業者によっては保証がないところもありますが、大抵の業者は中古でも独自の保証をサービスとして付けています。
中古ビジネスフォン購入時に考慮しておきたいのが、この業者による保証サービスの内容です。業者によって保証の内容や期間も異なってきます。
保守
保守は有償で受けるサービスです。定期点検を行ってくれる定期保守や何か起こった時に対応してくれるスポット保守など種類があり、ユーザーがどの保守をつけるかを選ぶことができます。
業者が提供している有償サービスになるので、サービス内容や種類の数も業者によって異なります。基本、ビジネスフォンを購入した業者で保守を付ける場合が多いですが、業者によっては他社購入のビジネスフォンにも対応してくれるところもあり、ビジネスフォンの使用環境や使用用途に適した保守サービスを探して契約するのもいいでしょう。
定期保守
定期保守とは、定期的に作業員がオフィスに訪問してくれて、異常が無いか点検してくれるサービスです。
また、ビジネスフォンの内線の設定など専門的なことから、操作に関するちょっとした質問などを定期的に聞くことができるのがメリットになります。
ビジネスフォンの利用が日々の業務の中で必須だというコールセンターなどでは定期保守を受けて、故障や不具合を未然に防ぐのをおススメします。
では実際の点検内容をみていきましょう!
主装置の外観、設置場所やランプなどの点検
社内全体のビジネスフォンを牛耳っている主装置の点検をしていきます。
まずは外観からです。
- 正常に固定され、しっかりと設置されているか
傾いていたり、不安定な状態で設置されていて倒れたりしたら、ビジネスフォンが誤作動を起こしたり、なかの部品が壊れる可能性もあります!
- 新たな傷や凹みはないか
主装置の中にある基板(ユニット)は精密機器です。外からの衝撃はなかったか確認をします。
- 他の物や機械とくっついた状態で設置されていないか
熱にがこもらないように設置してあるかの確認になります。通風孔はふさがない用に設置しましょう。
また、他の電気製品など磁気を帯びているものと一緒に置くと雑音が大きくなって通話が困難になります。
- 主装置内ユニットのランプ状態は正常に働いているか
- 主装置のファン正常か?また、室内空調の状況は良好か
主装置の熱を逃がして冷却するためのファンは正常に稼動しているかを確認します。
また、夏場などは特に冷房の効いた部屋に設置するのを心がけましょう。
- 各ケーブルの接続状況
外線や内線のケーブルは劣化していないか、しっかりと差込んであるかなどを確認します。
- 異音がしないか
ファンの回転不具合やユニットの動作音不具合などにより、異音が発生していないか確認します。・異臭がしないか異臭がする場合は、電源部の異常や、バッテリー漏れの疑いがあります。
主装置を最初に設置する際はプロの業者がしてくれると思います。
主装置はどこにでもおけるような機械ではなく、考えられて設置されています。なるべくそこから移動させたり、主装置の上に物を乗せたりしないように気を付けてください!
その他調整や測定
- 障害や不具合はなかったかの確認
前回の点検以降、なにか問題が起こっていないか、主装置の障害情報ログを確認していきます。
- 動作状況は正常か
主装置の種類によっては外線・内線の状態を主装置に接続されたパソコンから確認することができます。
- 課金情報を確認する
課金装置を使って、各内線電話機からの発信の番号や時間、金額を確認することができます。部署ごとに課金をまとめることもでき便利です。
- 電圧を測定する
バッテリーやAC電源などの電圧を測定します。
- システム時刻の調整
留守番や年間スケジュールなどで、モード切替を自動でしている場合にシステム時刻がずれていると業務に支障をきたしますし、電話をかけてきた相手にも迷惑をかける可能性があります。
- 清掃
エアダスターなどで機器を綺麗に清掃してくれます。
- データのバックアップ
主装置に設定されているビジネスフォンのデータをバックアップします。定期的にバックアップをしておくと、システムダウンなどでデータが消去されてしまっても、すぐに復旧できます。
- 端末の動作確認
内線や外線の発着信、保留や転送、留守番電話の動作など、異常がないか確認します。
以上のように普段は気付かないような所の清掃から自分では出来ない課金情報の確認やデータのバックアップまでしてくれます。
このような調整や測定だけでも、保守サービスを受けるメリットを感じれますよね。
スポット保守
スポット保守と聞くと、複合機(コピー機)の保守サービスを思い浮かべる方も多いでしょう。ビジネスフォンでもこのスポット保守サービスを提供している業者もあるのです。
内容は複合機(コピー機)の場合と同じで、定期点検はないが、障害やちょっとした変更作業が発生した時にその都度対応してくれるサービスです。
多くの業者はコールセンターを設けており、障害が起きた際にヒアリングをして担当のエンジニアに手配をするという流れをとっています。
中には24時間対応、さらには当日訪問可能としている業者もあります。
また、このスポット保守は故障・修理の対応依頼だけでなく、定期点検も会社のタイミングで依頼することができるので、何か起こってからではなくても予防として利用することができます。
災害時のサポート対応
保守サービスの内容によっては、地震や落雷、火災などの災害による故障などにも対応してくれるものもあります。
通常の保守サービスよりも割高にはなりますが、災害時には優先して対応してくれます。
機器の故障もサポート対応
通常の保守サポートは定期的な点検やメンテナンスで留まりますが、保守サポートの種類によってはビジネスフォン本体が故障した際でも、月々の保守料金内で対応してくれるものもあります。
故障内容によっては別途料金が発生する場合もありますが、基本月々の保守料金内で済むと思えば日々安心してビジネスフォンを使っていけますね。
まとめ
- 保証と保守は別物であり、一般的に保証は新品ビジネスフォンについてくるメーカー保証、保守は業者が有償で提供しているサービスのことです。
- 保守サービスの形態は様々であり、業者によって内容が異なります。
- ビジネスフォンの故障を予防するとなれば、保守サービスの中でも、定期点検・メンテナンスを受けることが出来る定期保守がおススメです。